AIによるトクホの許可品目数を多く有する製造者の傾向は以下となります。
（株）東洋新薬：259品目、シェア24.3％
福岡県福岡市に本社を置く健康食品・化粧品の受託製造(OEM)メーカーです。トクホ(特定保健用食品)の製造においては、国内シェア1位の実績を誇ります。
東洋新薬は、1989年に設立されました。当初は、健康食品のOEM(相手先ブランドによる製造)メーカーとしてスタートしました。その後、トクホの製造にも参入し、2001年に国内初のトクホを製造しました。
モンデリーズ・ジャパン（株）：50品目、シェア4.7％
アメリカの食品会社であるモンデリーズ・インターナショナルの日本法人です。1996年にクラフトフーズ株式会社として設立され、2012年にモンデリーズ・インターナショナルに吸収合併されました。
主な商品は、クッキー・ビスケット、チョコレート、ガム、キャンディー、スナックなどです。主力商品は、クッキー・ビスケットの「オレオ」、チョコレートの「ガーナミルクチョコレート」、「キットカット」、ガムの「スッキリ爽快」、キャンディーの「リボン」、スナックの「プリッツ」などです。
花王（株）：43品目、シェア4.0％
1887年に設立され、現在では化粧品、ヘアケア、ボディケア、洗濯用洗剤、キッチン用洗剤、トイレ用洗剤、消臭剤、調味料、食器洗剤、家庭用品、医薬品、工業用化学薬品、農薬、飼料、食品など、幅広い分野で事業を展開しています。
トクホ（特定保健用食品）は、栄養機能食品の一種で、摂取することで身体に良い効果が期待できる食品です。花王では、トクホとして、「ヘルシア緑茶」の「カテキン」、「ヘルシアコーラ」の「L-カルニチン」、「ヘルシア緑茶 機能性表示食品」の「カテキン」や「L-カルニチン」を販売しています。
味の素ＡＧＦ（株）：42品目、シェア3.9％
1967年に設立され、コーヒー、紅茶、スープ、シチュー、飲料、調味料、加工食品など、幅広い食品を製造・販売しています。
トクホ（特定保健用食品）は、栄養機能食品の一種で、摂取することで身体に良い効果が期待できる食品です。味の素AGFでは、トクホとして、「ブレンディ®」の「カルシウム」や「ビタミンD」入りコーヒー、「ブレンディ® カフェラテ」の「カルシウム」入りカフェラテ、「ブレンディ® カフェオーレ」の「カルシウム・鉄分」入りコーヒー牛乳、「ブレンディ® ボトルコーヒー」の「カフェインレス」や「脂肪ゼロ」入りコーヒーを販売しています。
（株）ヤクルト本社：42品目、シェア3.9％
乳製品や乳酸菌飲料などの食品製造・販売を主な事業としています。1930年に創業し、現在では日本国内のみならず、世界20の国と地域で事業を展開しています。
トクホ（特定保健用食品）は、栄養機能食品の一種で、摂取することで身体に良い効果が期待できる食品です。ヤクルト本社では、トクホとして、「ヤクルト」の「乳酸菌（LB88）」入り乳酸菌飲料、「ヤクルト1000」の「乳酸菌（LB88）」入り乳酸菌飲料、「ヤクルトのむぎ茶」の「ビタミンC」や「カルシウム」入り乳酸菌飲料、「ヤクルト届けてネット」の宅配サービスなどを販売しています。
（株）マンナンライフ：34品目、シェア3.2％
おからや寒天などの食物繊維を主原料とする健康食品を製造・販売する企業です。1972年に設立され、本社は東京都中央区にあります。
主力商品は、「シリアルオールブラン」「シリアルオールブランブラン」「ソイプロテイン」「マンナンヒカリ」などです。これらはいずれも食物繊維を豊富に含みます。
（株）伊藤園：28品目、シェア2.6％
東京都渋谷区に本社を置く総合飲料メーカーです。1966年に創業し、茶葉の製造販売から始まりました。その後、清涼飲料水や健康飲料、野菜ジュースなどの製造販売にも進出。トクホの飲料を数多く販売しています。その中でも、特に有名なのが「お～いお茶 濃い茶」です。「お～いお茶 濃い茶」は、緑茶に含まれているカテキンが脂肪の吸収を抑える効果があることが認められ、トクホの認可を受けました。
（株）明治：22品目、シェア2.1％
東京都中央区に本社を置く、乳製品・菓子・飲料・食品などを取り扱っています。1917年（大正6年）に創業し、現在は世界約40の国と地域に展開しています。
トクホのシェアは8位ですが、明治ではトクホ乳製品の開発・販売に積極的に取り組んでおり、2019年には機能性表示食品「明治プロビオヨーグルトLG21」が「日本マーケティング大賞2019」で「優秀賞」を受賞しました。
（株）ロッテ：22品目、シェア2.1％
東京都新宿区に本社を置く、菓子やアイスクリームを製造・販売する日本の企業です。1948年（昭和23年）に創業し、現在は世界約70の国と地域に展開しています。
トクホのシェアは9位ですが、ロッテではトクホ菓子の開発・販売に積極的に取り組んでおり、2018年には機能性表示食品「LOTTE爽健美茶」が「日本マーケティング大賞2018」で「優秀賞」を受賞しました。
大正製薬（株）：19品目、シェア1.8％
1912年に創立した、製薬会社です。本社は東京都品川区にあり、国内外で医薬品・医薬部外品・健康食品・化粧品などの製造・販売を行っています。
大正製薬の主力製品には、総合感冒薬「パブロン」、栄養ドリンク「リポビタンD」、発毛剤「リアップ」などがあります。
小林製薬（株）：18品目、シェア
1886年に創業した日本の製薬会社です。小林製薬の主力製品は、風邪薬「熱さまシート」、歯磨き粉「ブレスケア」、絆創膏「サワダ」などです。また、小林製薬は、化粧品や日用品、医療用機器などの分野でも事業を展開しています。
小林製薬は、2016年から「あったらいいなをカタチにする」というコーポレート・スローガンを掲げています。このスローガンには、小林製薬の「お客様の声に耳を傾け、お客様のニーズに応える製品を開発・提供する」という企業姿勢が込められています。
上記の結果から、トクホの許可品目数を多く有する製造者傾向を見ると、以下のような特徴があります。
多様な企業が参入: 特定保健用食品市場には多様な企業が参入しており、製造者の上位10社にも薬品会社、食品メーカー、飲料メーカーなどさまざまな業種が含まれています。
飲料製品が主流: 上位の製造者には飲料メーカーが多く含まれており、粉末清涼飲料、茶系飲料、清涼飲料水、コーヒー飲料、乳酸菌飲料などがトクホとして展開されています。
健康機能や栄養補給に焦点: トクホの製品は、健康機能や栄養補給を目的として開発されています。特定の成分や栄養素を配合した商品が多く、健康への関心やライフスタイルの変化に対応しています。
その他の製造者：上位10社以外の製造者は合計で486品目のトクホを所有しています。このことから、トクホ市場にはさまざまな企業が参入しており、幅広い製品が提供されていることがわかります。薬品会社、食品メーカー、飲料メーカーなど、さまざまな企業が参入しています。これにより、市場は競争が活発であり、多様な選択肢が消費者に提供されています。
総合すると、日本の特定保健用食品の傾向は以下のようになります。
多様な製品ラインナップ：特定保健用食品市場は多様であり、粉末清涼飲料、茶系飲料、清涼飲料水、チューインガム、炭酸飲料、はっ酵乳、錠菓、コーヒー飲料、乾燥スープ、乳酸菌飲料、ゼリー飲料など、さまざまな種類の製品が存在します。
健康機能や栄養補給への注力：特定保健用食品は、健康機能や栄養補給を目的として開発されています。多くの製品が特定の成分や栄養素を配合しており、消費者の健康への関心に応えることを重視しています。
健康維持や美容に対する需要の高まり：特定保健用食品の中には、健康維持や美容に関連する製品が存在します。特に口腔ケアや腸内環境改善、美容効果を謳った製品が多く見られます。